仕事をしていると、多種多様な人々と出会うことになる。
その中でも特に自分自身に対して大きな刺激をもたらすのが、ライバルの存在である。
最初に巡り合った際は、場合によっては自分と比較してしまい、劣等感を抱くことすらあるだろう。
一般的には劣等感はあまり良いものだとは考えられていないが、実際には自分のスキルを磨く上で非常に重要な要素だ。
確かに、自分より仕事ができる人は人望も厚く、異性からもちやほやされる傾向にある。
それを見ていて、悔しさがこみあげて来るのは当然だろう。
大切なのはその後で、その気持ちをバネにして努力できるかどうかが大きなターニングポイントになる。
この際に、相手を卑下する方向に走るのは良くないが、それとは対照的に自分を高めるベクトルに向かって自分の意識を向けられれば、一皮むけるための良いきっかけとなってくれるだろう。
コンプレックスを感じる時間は決して気持ちの良いものではないが、このステップがあってこそ人間は成長できる。
例えば、悠々自適な生活を送りながら自分を磨こうとしても、明確な動機がないとやる気を維持するのは難しいものだ。
一方、すぐそばに分かりやすいかたちでライバルがいれば、その人物を超えるという具体的な目標を設定できるため、モチベーションを保つのは容易だ。
仕事をしていると様々なジャンルの人と知り合い、その度に上には上がいることを痛感させられるだろう。
しかし、その際に感じた劣等感を悪い感情と断定せず、将来に向けた器用なエネルギー源になると考えるべきである。